平均点の願い
━平均点━
誰もが気になる指標である。 これより上であればいい気分になるだろう。 60点さえあればいいという落第生もいるだろう。 しかし、単位を取るうえで重要となってくるのが平均点である。 全員が悪ければ追試・再試・追加レポートといった救済がされる可能性がある。 母校では必修科目の平均点は65点以上でなければならないという決まりがあったそうである。 平均点が75点以上となるぐらいに試験を作成してくれる先生であれば全員が助かることが容易となる。 だが、運悪く66点ぐらいだと約1/3の単位が落ちてしまったのだった。 ぎりぎり65点付近であると補正がなされない。
それにしても半分くらいが落単なら救済されるのに少数派が落ちていれば自己責任となるのは世の中の縮図を感じるものであった。 全科目必修というのはつらいものだった。 私ばかりがその少数派の役目を背負っていた。 逆に他のクラスメイトからすれば平均点を下げてくれるありがたい存在であっただろう。
ダメージを分かち合うような形で全員が少しずつ不可を負いながらも進級できればベターであった。 少しの不可であれば進級は可能となっていた。 もちろん平均点が高くなるのがなによりも最高だ。 そうすればだれもが留年を回避できたのになあ。